身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる
「ちょっとだけ」

 勿論いいに決まっている。彼の温かさを感じながら、階段を急いで降りたのだった。
 それから京子さんと3人で昼食を作り終えた。京子さんの手際の良さは想像以上で私達の手伝いはいらなかったかもしれないと思ってしまう程。
 だが私の出番が恵まれなかったわけではない。なぜなら京子さんと佑太さんの親子からパンケーキのリクエストがあったからだ。昼食後に焼く予定なので、また緊張感がぶり返してきている。

「では、いただきます」

 ほかほかの鯛めしに野菜もたっぷり使ったグリルチキンとミネストローネスープ。根菜を甘辛く焼いたきんぴらなどの副菜もたくさん並ぶ。
 盛り付けられたお皿はどれも北欧デザインのもの。聞けばこの日の為に京子さんが用意してくれたものだとか。シンプルかつカラフルなデザインが、色とりどりのおかずとうまく調和が取れていて、さらに食欲を増してくれる。
 最初に頂いたのはミネストローネスープ。玉ねぎとカブ、ニンジンにトマトやピーマンが細かく切り刻まれ沢山入っている。それらとコンソメからしみ出した味わいがショートパスタにもじんわり染みていて、とっても美味しい。

「あったかくて美味しい……」
「詩織ちゃんの口にあって良かった。佑太もどう?」
「うん、うまい」
「よかったよかった。佑太、私の作るご飯食べるの久しぶりでしょ?」

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