Bella Notte
「今は、休んで。お願い」
そう言って、ベッドルームへ追いやる。
「私はもう逃げないから、桜井が落ち着いたらまた話そう」
笑うと、驚いたように見つめてきて。
限界だったのかそのままベッドへ大人しく横になってくれた。
あれから4時間くらい寝ていたと思う。
いつの間にか自分もソファでそのまま寝落ちして、気が付いたらベッドで1人で目覚めた。
桜井の姿はすでになく、書き置きだけが残されていた。
『おはよう、楓。良く寝てたから起こさなかった。俺の仕事の事で迷惑かけて本当にごめん』
(そんな、謝らないでよ。桜井全然らしくない)
目を閉じていつも不敵な笑みを浮かべて応酬する場面を思い浮かべる。
楓は、覚悟を決めた。
「まずは会社へ連絡しないと」
文乃は側を離れるなと言ってくれた。
だけど。
ラピス・ライト本社 応接室。
壁一面の本棚に囲まれ、室内には静かなクラシック音楽が流れている。
桜井は社長の朝倉と向かい合って座り、ひと呼吸おいて言った。
「……今回の事ご迷惑をおかけして申し訳ありません。これ以上事務所を巻き込む前に芸能界を、引退したいと考えています。」
すぐには反応せず、目の前の紅茶にそっと手を添え一口、静かに口に運ぶと、ふと遠い目で窓の外を見た。
「そうか。……随分と考えたんだな」
桜井は頷き、その表情には一切の迷いはない。
そう言って、ベッドルームへ追いやる。
「私はもう逃げないから、桜井が落ち着いたらまた話そう」
笑うと、驚いたように見つめてきて。
限界だったのかそのままベッドへ大人しく横になってくれた。
あれから4時間くらい寝ていたと思う。
いつの間にか自分もソファでそのまま寝落ちして、気が付いたらベッドで1人で目覚めた。
桜井の姿はすでになく、書き置きだけが残されていた。
『おはよう、楓。良く寝てたから起こさなかった。俺の仕事の事で迷惑かけて本当にごめん』
(そんな、謝らないでよ。桜井全然らしくない)
目を閉じていつも不敵な笑みを浮かべて応酬する場面を思い浮かべる。
楓は、覚悟を決めた。
「まずは会社へ連絡しないと」
文乃は側を離れるなと言ってくれた。
だけど。
ラピス・ライト本社 応接室。
壁一面の本棚に囲まれ、室内には静かなクラシック音楽が流れている。
桜井は社長の朝倉と向かい合って座り、ひと呼吸おいて言った。
「……今回の事ご迷惑をおかけして申し訳ありません。これ以上事務所を巻き込む前に芸能界を、引退したいと考えています。」
すぐには反応せず、目の前の紅茶にそっと手を添え一口、静かに口に運ぶと、ふと遠い目で窓の外を見た。
「そうか。……随分と考えたんだな」
桜井は頷き、その表情には一切の迷いはない。