Bella Notte
 リビングに入って楓が微笑んでくれる。
 「とりあえず、何か飲む?」
 これまで以上に緊張して上手く答えられない。

 「うん、欲しいかも」
 ホットワインの入った耐熱ガラスのマグを受け取り、ゆったりとしたL字のソファーへ深々と座った

 しばらく沈黙を落としていると。
 そうだ、と楓がテーブルの上のプレゼントを手に取った。

「優斗、メリークリスマス」
 そう言ってほほ笑んだ。

 ―――― 楓がプレゼントを用意してくれた。
 その事実だけで嬉しいのに、こんなに素直に気持ちを態度で示してくれる。
(楓がいてくれるだけでいいのに)

 そう微笑んでいると。
「開けてみてよ」
 そこにはあの日の笑顔の2人と美しい海が――――。

***

 ―――― 「優斗、ちょっとこっち」
 そう言って楓のお父さんに半ば強引に楓から引き離される。

 初夏のコバルトブルーの海がどこまでも輝いていて、思わず深呼吸して微笑む。

 「楓の事好きなんだろ」
 前置きも何もなくそう言われて思わず赤面して吹き出しそうになる。
 背の高いお父さんを何も言えずに見上げていると。

 「ずっと2人を見てきたから分かるんだよ」
 そういって豪快に笑ってくれる。
 「好きかと聞かれたら、そうです」
 真っすぐに向き直って伝えると、少し驚いた様子を見せた後、微笑んで頷いてくれる。

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