Bella Notte
 
 ―――― 高くて青い秋の空。

 見上げてみると、飛行機がうっすらと雲の線を描く。

 午後の優しい日差しが、色づいた木々の葉の隙間をくぐり抜け木漏れ日となり頭上へ降り注ぐ。

 穏やかな秋のひと時。

 周りは煌びやかな衣装を身に纏った人達が思い思いに談笑している。

 それを横目に先程バーで受け取ったウェルカムドリンクのシャンパンを一口飲む。

 すっきりした甘みが美味しくて、あっという間にグラスは空になってしまう。

 地元の街一番の高級ホテルのガーデンで、披露宴開始までの一時を過ごす。

 今日は、中学校時代の友人の結婚式。

 あの時代はみんな家族みたいな距離で過ごしてた。

 心の中を懐かしい暖かな気持ちが満たしていく。

 私の親友二人は県外在住で一人は仕事で海外のため今日の披露宴へ参加できない。
 もう一人は都合が付かず二次会から参加。

 久しぶりに会いたかった、という残念な気持ちを何とかやり過ごす。

 「もう私達も今年で27歳。結婚とか考える時期なんだよね」

 一人言を呟いてみた。

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