ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─
第三章 二度目の再会

第25話

 母校で三週間の教育実習が始まった。
 私は先生と科目が違う上、違う学年に振り分けられたため、接点はほとんどない。
 実習生は私を含めて4人。

 私と先生は職員室でもほぼ会話はなく、私は主に実習生用の部屋で授業準備をしたりして過ごしていた。
 実習生用の部屋は、職員室の隣にある小さな部屋。
 古い机と椅子が並んでいて、資料や教材がぎっしり詰まった本棚がある。
 窓からは中庭が見えて、生徒たちが昼休みに楽しそうに話している声が聞こえてくる。

 授業の準備は、思っていたより大変だった。
 同じ実習生の島田君はよく話しかけてくれて、少し心細かったから安心した。
 担当する学年は違ったけど、教科が同じだったから色々相談したりもした。

 でも、それよりも気になることがあった。

 たまに先生の授業を覗きに行く——それが、今の私の日課だった。
 指導教員の許可を得て、「他教科の授業も参考にしたい」という名目で——

 ああ、懐かしい。
 あの頃は、先生とまともに話すこともできなかったし、こんなふうにジロジロ見つめることもできなかった。

 教室の後ろから、先生の授業を見学する。
 高校生の時とは立場が変わったけれど、先生を見つめる気持ちは変わらない。

 先生の声、仕草、表情——
 すべてが、記憶の中のまま。

 だから今は、その機会があるだけで感動して、
 毎日、隙を見ては授業を見に行って、 バレる前に逃げる——そんな日々だった。

 毎日会える。それだけで、胸がいっぱいだった。

 こんな近くにいるのに、話すことはほとんどない。
 挨拶程度の会話だけ。

 でも、それでもいい。
 同じ空間にいるだけで、幸せだった。

 先生の気持ちはわからないけど──
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