ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

第35話

 先生が私の頬に触れた。

「先生……?」

 ──目つきが危ない!

 咄嗟に逃げようとしたら、その瞬間、腕を掴まれた。

 先生と唇が重なった。
 息ができないほど深い、激しいキス。
 先生の熱が奥まで入ってくる。

 苦しい!

「なんでこんな事するんですか!?」

 息継ぎの合間に、なんとか言葉を絞り出す。

「これからは『先輩』からの指導」

 先生の瞳が怪しく光る。

「その口実はなんなんですか!」

 割と真面目にやろうとしたのに!

「やっぱ、想像するとまずいな。教え込みたくなる」

 耳元で囁かれて全身が震えた。

「何を考えるんですか……?」

 先生の手が、私の服の襟に触れた。
 つけていた、先生のダイヤのネックレスに触れる。

「お前は俺のものだと」

 先生の熱い手が、肌に直接触れてくる。
 驚いて思わず変な声を上げてしまう。

「いい声」

 その低い声に、動けなくなる。

「先生……ここ学校なんですよ?」
「初めてじゃないだろ?」

 先生は何も動じない。
 確かにそうなんだけど、あの時はそんな事を考えてる余裕はなくて。

「俺以外で満足できないようにさせてやりたい」

 なんでこんな事に!
 このままでは先生のペースに巻き込まれてしまう。

「私はそんなつもりはないんです!真面目に教員になろうとしてるんです!」

 そんな言葉なんて、今のこの人には全く届かないのはわかってる。
 先生は嫉妬深くて独占欲が強い。
 色々想像して暴走している。

 私は教室の床に敷かれてしまった。

「先生まずいですよ!誰か来たらどうするんですか!?」

 そんな言葉ももう届いていない。

 先生の舌が肌をなぞる。
 何も考えられなくなる。

 ──なんでこんな事に。

 夕陽が教室の窓から差し込んで、私たちを赤く染める。

「お前が教師になっても……俺だけを見ろ」

 先生の体温に溶かされていく。

「他の男に触られることも、見られることも許さない」

 先生の独占欲がむき出しだ。

「わ、分かりました……私は先生のものです」

 とにかくこの場をなんとか収めたい。

 その言葉に、先生がより深く私を求めてきた。
 でも、私はそんな先生も好きになってしまった。

 その後は何も考えず、先生に身を委ねた。

 波が襲ってくる。
 我慢できなくなる。

「──っ先生もうだめです!」

 最後の必死の抵抗も虚しく、そのまま達してしまう自分。
 だけど手加減も容赦もない先生は、私の奥深くまで支配する。

 流石にこれは、結構大変かもしれない……。

 全て終わった後、先生は正気に戻って謝ってきた。
 そして私を抱きかかえて連れて帰った。

 運良く誰にも見つからなかったけど、もう二度とこんなことをしないと心に誓った。
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