傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「な、なに言ってるの…!」


娘の彼氏からお金を借りるつもり…?


軽蔑した。

自分の親が、ここまで落ちぶれた人間だったなんて。


「そんなこと…できるわけないでしょ!」


わたしは怒鳴ると、部屋に閉じこもって頭から布団を被った。


しかし、それからもお母さんはしつこくわたしにせがんできた。

そのたびに何度も何度も断って、もちろんそんなことを名取くんに相談するつもりもなかった。


それなのに、お母さんはわたしのあとを隠れてつけてきて、名取くんとふたりでいるところにまで現れるようになった。


それに、学校では名取くんがわたしと付き合っているという噂も流れ始めた。


「…えっ。なんで名取くんと小坂さんが…?」

「いや、絶対嘘でしょ。名取くんがそんなシュミ悪いわけないじゃん」


学校でも、お母さんのことでも…名取くんに迷惑をかけてしまう。


悩んだ末、わたしは――。


「…ねぇ。わたしたち、別れよう」


高校3年生の夏、名取くんと別れる決断をした。

好きだからこそ、これ以上いっしょにはいられないと思ったから。


「…えっ、別れる?急にどうして…!」
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