傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「え…。妊娠…?」


突然告げられた思いもよらない言葉に、わたしは一瞬にして言葉を失った。

予想もしていなかったから、頭の中が整理できない。


「ご自身でもご存知なかったですか?おそらく、妊娠の兆候もあったと思うのですが」


もしかして、立ちくらみがしたり、なんだか熱っぽかったり、やたらと眠かったのは――。

わたしは、自然とお腹に手を当てていた。


まったく信じられないけど、ここに赤ちゃんがいるの…?


『澪、好きだっ…。愛してる』

『わたしも…、愛してる』


わたしと名取くんの赤ちゃんが。


妊娠しているとわかって、素直にうれしかった。

でも――。


「ひとまず、赤ちゃんは元気ですので安心してください。ただ、血液検査の結果が正常値よりも値が低いのが気になるので、数日間は入院していただきます」


先生の話に、わたしはぎこちなく頷いた。


「今後のことは、一度産科を受診されてからご家族で話し合われてはいかがでしょうか」


会釈をして先生が病室から出ていくと、3人の鋭い視線が一斉にわたしに向けられた。


「澪、妊娠とはどういうことだ!そんな理由で倒れたなんて、先生の話を聞いているだけでどれだけ恥ずかしかったか!」
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