13年後に再会した幼馴染と愛され生活始めます。
「こんな時間に電話なんて……誰だろう」
実家には知らせていないし、賢吾かもしれないと言いながら、カバンからスマホを取り出す。
そこに映し出された名前が課長だった。
顔面から血の気が引いていくのを感じた。
退院したのに連絡しなかったからだと、察した。
繋がった瞬間から、罵詈雑言を浴びせられると思うと体が竦む。
蒼士は美澪の反応を見て、相手が誰なのかを察したようだった。
「俺が出る」
「大丈夫。私が退院の報告をしなかったから……」
「好都合だ、俺から課長に言ってやるよ」
美澪からスマホを奪うと、躊躇わずに通話ボタンをタップした。
「はい、こちらは海堂総合病院。私は担当医の海堂と申します。こんな時間に、急用でしょうか」
電話の向こうで課長の焦る声が聞こえてくる。
『乙部に電話をかけたのだが』
「乙部で合っていますよ。ご用件があるなら早く仰ってください」
『なんて偉そうな……いえ、仕事が溜まっているから、明日から出勤してもらうという確認の電話でしてね。全く、退院したらすぐに会社に連絡を寄越すのさえ出来ないなんて、常識を持っていない部下で手間がかかっていけない。そちらさんに迷惑をかけていませんでしたか?』
「とんでもない。それと乙部さんですが、出勤は出来ません。医師である私が許可をしておりませんので。良かった、丁度お電話を頂けて。明日の朝にでもこちらから連絡せねば……と思っていたんです」
蒼士とは思えないほど滑らかに嘘を並べる。
通勤を許可していないなんて、一言も言われていないし、こんなに流暢に喋る蒼士を目の前に、美澪の方が驚いて目を丸くしたまま固まってしまった。
実家には知らせていないし、賢吾かもしれないと言いながら、カバンからスマホを取り出す。
そこに映し出された名前が課長だった。
顔面から血の気が引いていくのを感じた。
退院したのに連絡しなかったからだと、察した。
繋がった瞬間から、罵詈雑言を浴びせられると思うと体が竦む。
蒼士は美澪の反応を見て、相手が誰なのかを察したようだった。
「俺が出る」
「大丈夫。私が退院の報告をしなかったから……」
「好都合だ、俺から課長に言ってやるよ」
美澪からスマホを奪うと、躊躇わずに通話ボタンをタップした。
「はい、こちらは海堂総合病院。私は担当医の海堂と申します。こんな時間に、急用でしょうか」
電話の向こうで課長の焦る声が聞こえてくる。
『乙部に電話をかけたのだが』
「乙部で合っていますよ。ご用件があるなら早く仰ってください」
『なんて偉そうな……いえ、仕事が溜まっているから、明日から出勤してもらうという確認の電話でしてね。全く、退院したらすぐに会社に連絡を寄越すのさえ出来ないなんて、常識を持っていない部下で手間がかかっていけない。そちらさんに迷惑をかけていませんでしたか?』
「とんでもない。それと乙部さんですが、出勤は出来ません。医師である私が許可をしておりませんので。良かった、丁度お電話を頂けて。明日の朝にでもこちらから連絡せねば……と思っていたんです」
蒼士とは思えないほど滑らかに嘘を並べる。
通勤を許可していないなんて、一言も言われていないし、こんなに流暢に喋る蒼士を目の前に、美澪の方が驚いて目を丸くしたまま固まってしまった。