色褪せて、着色して。~黒薔薇編~

またお呼び出し

 王家の次は、サンゴさん。
 今日の私は忙しい。
 馬車を用意してもらい、サンゴさんの家に急ぐ。
 ぼんやりと、外の畑を眺めながら。
 何故か、泣きたくなった。
 この不安は一体、どこから来るのだろう。

 カスミ様の畑を通り、秘密の館を通り過ぎたところに。
 サンゴさんの家がある。
 馬車の音に気づいたのか、勢いよく玄関の扉が開いた。
「おう、忙しいところ悪かったな」
 出迎えてくれたサンゴさん。
 ニコニコと笑っているカイくんを見て。
 悪い話ではなさそうだと、ほっと胸をなでおろす。
「ちょうど良かった。今日はトペニが護衛か。おまえも上がれ」
「うっす!」
 後ろに立っていたトペニが頷く。

 靴を脱いで、囲炉裏のある部屋に行く。
 カイくんが座布団を用意してくれたかと思えば、台所へと走っていく。
「今日はちょっと暑いな。今、カイがお茶用意してるから待ってろ」
「お構いなく」
 ぺこっと頭を下げているうちに。
 カイくんは人数分のお茶を用意してくれた。
「んで、さっそく本題なんだが」
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