完璧美人の私が恋したのは、眼鏡オタクのSEでした
 式のあと

 「これからは」

 一ノ瀬が、肩の力を抜いた声で言う。

 「三組の、新しいチームだな」
 「これからも、よろしく頼む」

 「はい」

 優希が、少し照れながら答える。

 「そういえば、マサト」

 一ノ瀬が、ふと思い出したように言う。

 「次は、お前たちか?」

 「社長~」

 マサトは、困ったように息を吐く。

 「焦らせないでください」

 その腕に、
 澪が自然に絡みつく。

 「私は、いつでもいいですよ?」

 楽しそうに、そう言って笑う。

 「……まいったな」

 マサトが頭を掻くと、
 一ノ瀬が苦笑する。

 「またか」

 チャペルには、
 やわらかな笑い声が満ちていった。

 穏やかで、
 確かで、
 続いていく未来の音。

 ——物語は、
 静かに、
 そして温かく、幕を下ろす。

 けれど、
 新しい日々は、
 もう始まっていた。
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