恋に臆病な私と恋を知らなかった御曹司の距離が、ゼロになるまで
「……構いませんけど……父からの説得なら、話すだけ無駄ですよ」
淡々と返すと、電話の向こうでわずかな間があった。
『……いえ、そうではございません。今回は私個人の意思でお電話させていただきました……少し、お話を聞いていただけますか』
是枝が“個人の意思”で電話をかけてきた、その言葉に違和感を覚えつつも充輝は応じることに。
「……分かりました。聞かせてください」
勿論警戒を解いた訳ではないが、何か引っかかるものを感じていたからこそ話を聞こうと考えた。
充輝の返答を聞いた是枝はゆっくりと語り始め、その内容を聞き進めるにつれて充輝の表情は次第に険しさを増し、やがてはっきりとした怒りへと変わっていった。
そして全てを聞き終えた後、充輝は低く息を吐く。
「……そうですか。話してくださってありがとうございました」
『いえ……私に出来ることは、これくらいですから。それでは、失礼いたします』
通話が切れ、部屋に再び静寂が戻る。
充輝は暫く無言のままスマートフォンを見つめていたが、何かを決めたように操作を始めた。
連絡先を開き、裕太の名前を選ぶ。
《父と話をする際、裕太さんに同席していただきたいと思っているのですが、お願い出来ますか?》
短くも真剣なメッセージを送ると、ほどなくして返信が届いた。
《もちろん構わないよ。日時はそっちに合わせるから、決まったら教えてくれ》
その言葉に張り詰めていた気持ちがわずかに緩む。
《ありがとうございます》
そう返信をした後、充輝はスマートフォンの電源を落としたのだった。
淡々と返すと、電話の向こうでわずかな間があった。
『……いえ、そうではございません。今回は私個人の意思でお電話させていただきました……少し、お話を聞いていただけますか』
是枝が“個人の意思”で電話をかけてきた、その言葉に違和感を覚えつつも充輝は応じることに。
「……分かりました。聞かせてください」
勿論警戒を解いた訳ではないが、何か引っかかるものを感じていたからこそ話を聞こうと考えた。
充輝の返答を聞いた是枝はゆっくりと語り始め、その内容を聞き進めるにつれて充輝の表情は次第に険しさを増し、やがてはっきりとした怒りへと変わっていった。
そして全てを聞き終えた後、充輝は低く息を吐く。
「……そうですか。話してくださってありがとうございました」
『いえ……私に出来ることは、これくらいですから。それでは、失礼いたします』
通話が切れ、部屋に再び静寂が戻る。
充輝は暫く無言のままスマートフォンを見つめていたが、何かを決めたように操作を始めた。
連絡先を開き、裕太の名前を選ぶ。
《父と話をする際、裕太さんに同席していただきたいと思っているのですが、お願い出来ますか?》
短くも真剣なメッセージを送ると、ほどなくして返信が届いた。
《もちろん構わないよ。日時はそっちに合わせるから、決まったら教えてくれ》
その言葉に張り詰めていた気持ちがわずかに緩む。
《ありがとうございます》
そう返信をした後、充輝はスマートフォンの電源を落としたのだった。