Before Dawn.
「………慎之介?」
広がっていく血と比例して顔色が段々と青白くなっていく気がした。
…違う、違うでしょ。
「慎、返事して。…ねぇ、慎之介!!!」
「雨音!!救急車もう来るからこれ以上動かさねぇ方が、」
何か分からない恐怖が全身に駆け巡り鳥肌が立った。
「慎之介がっ!!」
「落ち着けって!!頭打ってるから、それ以上動かすな!!」
「どうして、なんでこんな、」
「雨音、おい!雨音!!」
…誰のせい?
依織は私の両肩を掴んで私を慎から離そうとした。
「離して!!慎が!」
「分かったから!」
…こんな事になったのは誰のせい?
「ふっ、はははは……」
この場には似合わない掠れた笑い声が遠くから聞こえた。
ケラケラと馬鹿にしたように笑っている。
「……アンタのせい?」
「はははっ」
「……アンタのせいで、慎が」
「あははははっ」
「雨音?…おい、」
ガソリンの独特の臭いを放つバイクのすぐ横で倒れているそいつ。
気持ちの悪い笑い声を響かせている。
「……ざまぁ、みろ」