Before Dawn.
「残念だけど生きてるぞ」
「…………」
「でもまぁ、もう目覚める事は難しいだろうな」
「………あっそ」
「どんだけ殴ったんだか。福澤の状態とお前のその手ぇ見ただけで震えるわ」
「…………」
「お前、殺人未遂も同然なんだからな。こってり絞られるぞ?警察は馬鹿じゃない」
「…“正当防衛”で宜しく」
「俺は喫茶店のマスターじゃねぇんだよ。飯注文する時みたいに簡単に言いやがって」
「“貸り”があるんでしょ?」
「…………」
榊原はグ、と黙った。
さっきまでペラペラと喋っていたのに。
「あ、おい!どこ行くんだよ、」
「家。ここしばらく入れないし」
「お前…、」
「事情聴取、明日行くから。よろしく」
何か言いたげな榊原に背を向けて私は自分の家へと足を進めた。