私は剣に身を捧げた女。王太子殿下の求愛は、お受け出来ません

「照れてな……いや、照れてるけど!」


「いやまったく、許せませんな。殿下を襲撃しようなどと、なんとも恥知らずな!」
 
 緊急で開かれた会議の場で、宰相がへつらうように大声をあげる。
 
 私とアレクシス殿下は、王家にとって重要な方々に取り囲まれるように会議に出席していた。
 
 この会議——といっても、ほとんどアレクシス殿下に対する説教だが——に出席しているのは、王妃・宰相・大臣・そしてエルディシア公爵。
 
 襲撃者は馬車の車輪を壊すとすぐに逃走しており、殿下を含め怪我人はひとりも出なかった。
 
 使われた魔道具は、古い煙幕弾だった。目眩しや演習に使うような道具で、攻撃としてはあまりにもお粗末だ。
 
 とはいえ、王太子殿下への襲撃が前代未聞の一
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