海姫物語
助けを求める
ザバンッと水しぶきを上げたのはエリクだった。
その表情はどこか生き生きとしている。
続いて海の飛び込んだ姫奈はいつものように水しぶきをあまり立てなかった。
「これからどうするの?」
「本土へ行って助けを呼ぶ」
「本当に?」
「それしかないだろ」
エリクは短く返事をするとすぐに海中に潜り、泳ぎ始めた。
まるで魚のように海の中を自在に泳ぎ回るエリクに、姫奈はついていくのがやっとだった。
「ちょっとエリク、どうしてまっすぐ泳がないの?」
途中海面に顔を出して文句を言えば、エリクは大きな声で笑った。
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