海姫物語
ふたりが島から脱出してまだ3日しかたっていないけれど、まるで何ヶ月もたっているような感覚になる。
それほど、ふたりにとって本土は珍しく、そして新鮮なものだった。
「俺たちいつまでこうしてられるんだろうな?」
ささくれだった畳に寝転ぶエリクが呟く。
警察に保護されたふたりだったが、しばらくはこの民泊でお世話になることが決まったのだ。
奇異なもので、大輝が寝泊まりしていた民泊だ。
大輝のことをもふたりのことも快く受け入れてくれた熟年夫婦ふたりは相当人好きなんだろうと思う。
「もう施設には戻れないのかな」
島は立入禁止にされていて、捜査はまだまだ続く予定らしい。
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