海姫物語
《相手の子は輪島大輝くん。当時小学生だった子よ。その子は夏休みになると祖父母の家に遊びに来ていて、自転車もその日初めて買ってもらって乗ったものだったそうよ》
輪島大輝。
その名前は今まで何度も聞いた名前だった。
施設への不法侵入により警察に連行されていかれた彼の姿が浮かんでくる。
「あいつだったのか」
エリクが隣で奥歯を噛みしめるのがわかった。
「嘘でしょ。私、なにも知らずに……」
スマホを持つ手が震えた。
自分を事故に遭う原因を作りその場から逃走した人間を、一瞬とは言え好きだったなんて。
ショックで口元をおおう姫奈の体をエリクが抱きしめた。
輪島大輝。
その名前は今まで何度も聞いた名前だった。
施設への不法侵入により警察に連行されていかれた彼の姿が浮かんでくる。
「あいつだったのか」
エリクが隣で奥歯を噛みしめるのがわかった。
「嘘でしょ。私、なにも知らずに……」
スマホを持つ手が震えた。
自分を事故に遭う原因を作りその場から逃走した人間を、一瞬とは言え好きだったなんて。
ショックで口元をおおう姫奈の体をエリクが抱きしめた。