海姫物語
大きなモニターには男性講師の姿があり、さっきから熱心に数式について解説している。
けれどその声はほとんど入ってきていなかった。
「ちょっと寝不足なだけ」
昨日は部屋に戻ってきてからもしばらく寝付くことができず、結局寝不足のまま朝を迎えてしまったのだ。
だけど、あんな経験をしたのだからそれも最もなことだった。
今でも手持ち花火の感触が指先に残っている。
「自分の手なんてジロジロ見て、本当に寝不足なだけか?」
ずっと一緒にいるエリクはさすがに鋭い。
姫奈の異変にすぐに気がついて勘ぐってきている。
姫奈は自分の指先から視線を上げてエリクの青い目を見つめた。
大輝の目は黒色だった。
けれどその声はほとんど入ってきていなかった。
「ちょっと寝不足なだけ」
昨日は部屋に戻ってきてからもしばらく寝付くことができず、結局寝不足のまま朝を迎えてしまったのだ。
だけど、あんな経験をしたのだからそれも最もなことだった。
今でも手持ち花火の感触が指先に残っている。
「自分の手なんてジロジロ見て、本当に寝不足なだけか?」
ずっと一緒にいるエリクはさすがに鋭い。
姫奈の異変にすぐに気がついて勘ぐってきている。
姫奈は自分の指先から視線を上げてエリクの青い目を見つめた。
大輝の目は黒色だった。