海姫物語
おまけに妙なことに巻き込んでしまって申し訳ない気分になる。
「いや、いいんだよ。それよりも大丈夫?」
大輝がライトで姫奈の体を照らし出し、怪我がないか確認してくれた。
幸い、突き飛ばされただけで他に外傷はない。
だけど姫奈の心臓はまだ早鐘を打ち、呼吸は浅く早かった。
「すぐ近くに俺が世話になってる民泊がある。そこへ移動しよう」
姫奈は大輝に支えられるようにして歩き出したのだった。

☆☆☆

大輝がお世話になっている民泊の部屋は6畳ひとまで薄い布団がひかれているだけだった。
小さなテレビはあるけれど、テーブルはない。
シャワーを借りた姫奈が出てくると脱衣所には大輝の服が準備されていた。
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