海姫物語
「とにかくドアを開けろよ。顔を見て話したいんだ」
思った以上にしつこいエリクに姫奈は渋々ドアの鍵を開けて薄く開いた。
そこには怒った顔のエリクが立っている。
咄嗟にドアを閉めてしまおうかと思ったが、その前に足をドアの内側に突っ込まれてしまった。
「なんて顔してんだよ」
そう言うエリクはなぜか泣きそうな顔になっている。
姫奈はムスッとしたままドアから手を話してベッドに腰を下ろした。
エリクがその後をついて部屋に入ってくる。
「昨日なにがあった?」
また同じ質問を繰り返されても返事ができなかった。
あんなこと、なんて説明すればいいのかわからない。
「大丈夫、誰にも言わないから」
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