麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
「......こんな時間にか?.....また、明日改めてというわけにはいかないのか?」
「......それが.....その....難しいそうで」
「.......わかった。すぐ行く」
不機嫌を隠さず、ゆっくりと身体を起こしたリードネストは、ドアを睨んでいた顔をモモネリアに向けた。
先ほどのイライラは全く見せず、困った顔で微笑んで、彼女の頭に口付ける。
「すまない。お前とまったり過ごしたかったのだが.....少し行ってくる。モモネリアは.....その格好だ。俺以外に見せてほしくないから、このまま部屋で休んでいて。眠かったら、先に寝ていていい」
チラッと、モモネリアの身体に視線を向けて、リードネストが言った。
湯浴みを終え、寝る準備が整っていた二人は、既に寝衣だ。
モモネリアは、薄い桃色の膝下丈のネグリジェを着ていた。
シルクでできた手触りのいいそれは、下着が透けるほどの薄さではないが、寝苦しさのないつくりだ。
よく見れば、身体の線がわかるし、モモネリアの柔らかで滑らかな白い肌が隠せていない。
無防備にもほどがある。
モモネリアは、自身のからだを見下ろして、少し頬を赤くしながら、小さく頷いた。
「.....わかったわ。おやすみなさい」
「あぁ。愛しているよ、モモネリア。ゆっくりおやすみ」
ベッドからおりる前に、もう一度温かなキスを頬に贈って、リードネストは部屋を出て行った。