麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
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 パチン!


「.....っっ!よし!.....やっと完成したわ。我ながら上出来じゃないかしら?」


 モモネリアは、自室の机に向かって糸切りばさみを片手に、満足げな顔だ。今仕上がったばかりのリードネストへのプレゼントを見つめている。

 リードネストには、あれから会っていない。

 モモネリアとしては、作業時間を確保したかっただけなので、食事などはいつも通りリードネストととるつもりだった。

 しかし、リードネストは、あれから食事の時間もずらしているのか全くモモネリアの前に現れない。



 ....会いたいわ。やっぱり、怒っているのかも。嫌われては....いない、はず.....よね?



 初めて、ただ喜んでほしいと何かしてあげたいと思った相手と、こんな状況になってモモネリアは少し落ち込んでいた。

 番であるモモネリアを、嫌うはずはないのだが、会えていないとどうしたって悪いことを考えてしまう。



 ....傷つけたのかしら?

 .....プレゼントを渡して、謝りましょう。

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