仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
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案内されたのは、繁華街の裏通りにひっそりと佇む完全予約制のブティックだった。
特に看板も装飾もない扉の奥には、薄いゴールドを基調としたきらびやかな空間が広がっている。


「いらっしゃいませ、夜見様。お待ちしておりました」

店員さんに軽く頷くと、統悟さんは私の腰にそっと手を当てて中へ促した。
いかにもデートっぽい扱いに、いやでも胸が高鳴ってしまう。

「奥様に贈るパーティー用のドレスをご所望とのことでございましたね。いくつかお見立てしております」

案内された個室サロンには、淡い照明のもとで上品に輝くドレスの数々が並んでいた。


店員さんは静かに一歩前へ出ると、最初のドレスにそっと手を添えた。


「こちらのドレスは柔らかなシルクオーガンジーを使用しておりまして、歩くたびに軽やかで優美な印象を与えてくれます。お色は淡いアイボリーですね。今、奥様がお召しになられているブラウスと似たお色味ですので、パーティーでもすごく映えるかと」


次に、深い色をした一着へと移る。


「こちらは一転して、真夜中を思わせるネイビーのドレスにございます。上質なベルベットを基調とし、胸元には小さなパールで刺繍を施しております。落ち着きと気品を兼ね備えた、大人の装いでございますね」


……といった流れで、計十二点のドレスの説明を受け、私はすっかり頭を悩ませた。

いや、悩むという以前にひどい場違い感を覚えてアウェイ状態だ。
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