仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
あまりに予想外なセリフに、思考回路が寸断されかける。
指輪については、以前、待っていてほしいと言われたのを覚えている。
ただ、それは偽装のためのものにすぎないと思っていた。
「俺は、もうずっと君に惚れている。……どうか夫として、そばで生涯愛させてほしい」
そう告げる彼の瞳は、痛いほど真っ直ぐだった。
いつもの余裕めいた笑みはどこにもなく、ただ祈るような熱が静かに滲んでいる。
私は信じられない思いで彼を見つめ返す。
夢なんじゃないだろうか。だって、あまりにも都合がよすぎる。
────けれど。
やさしく手をとられ、薬指に伝わった熱いほどの体温が、ダイヤモンドのきらめきが、これは現実だと教えてくれた。
驚きで止まっていたはずの涙が、再びぼろぼろと溢れ出す。
「っ、私も、好きです。……統悟さんのことが誰よりも……苦しいくらいに」
彼の指先が、私の涙をやさしく拭う。
深い瞳に見つめられながら、そのまま引かれ合うように唇が重なった。
偽りが、甘くほどけていく……――。