魔法学校☆アルミラージ

 水曜日。学園の中庭には人盛りが出来ていた。レイとスイフォンの勝負を聞きつけた皆が興味本位で集まってきていたのだ。

学園の運動着に着替えた2人が並んで立っている前には審査員としてジェイデンとスフェーン、そしてリリーが並んで立っていた。近くにはリュカ、アシェル、エミリー、そしてエミリーに無理矢理連れて来られた同じクラスのサボりの常習犯・ディッグとマールも固唾を飲んで2人のバトルを見守っていた。

スイフォンが用意した曲もダンスは、スイフォンが敬愛してやまない、冬の国の住民なら誰もが知っているとある世界的に有名なミュージカルの曲だった。アシェル達の話によると、それは昔、まだベールが表舞台で活躍していた時のやつだったらしい。

クリームみたいな真っ白なCDをベールの家に帰ってからバウムクーヘンのCDプレーヤーで聞いた時はレイはもちろんリュカだって初めて聞いた曲だった。

だけど自分達の世界では聞いた事のない曲調だったのに初め驚いたものの、レイは踊れるかどうかの不安よりも何故か 早く踊ってみたい! と、わくわくしてしょうがなかった。

「絶対踊り切ってみせる!」

「あんたに踊りきれんの?」スイフォンはにやっと馬鹿にするように笑った。

「1回きりの勝負だ。どっちかが途中で失敗しても最初からはやらない。準備は良いか?」

睨み合う2人に審判のジェイデンがめんどくさそうに聞いた。

「お願いします!」と2人は揃って大声で言った。

「レイ大丈夫かなぁ…」とアシェルが心配そうにリュカの手をぎゅっと握った。

「あいつの事だからきっと勝てる。いや、意地でも勝つはずだ」

「2人とも頑張って〜!」正直勝敗なんてエミリーはどうでも良かった。とにかく2人が怪我しないように願って胸元で両手をぎゅっと握った。

「これ…もしレイが勝ったら俺達もパライバトルに出る事になるってマジかよ?」

「今朝アシェルがそう言ってきたからマジだと思う」

レイ負けろ〜! とディッグとマールは心の中で酷い事を同時に強く願った。
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