魔法学校☆アルミラージ
「一回手柄掴んだ奴がわざわざ来るところじゃないだろ。嫌味にしか思えない」

「…ねぇそれアメリアも言ってた」

「皆そう思うって。何しに来るんだか…」

裏道を歩いてアパートに向かっていると「あれ?」っとレイが立ち止まった。

「どうした?」

「こんな店あったっけ?って思って…」

レイが不思議そうな顔で見ていたのは裏道にぽつんとあったレンガで出来た古い…いや見るからにボロい本屋さんだった。

店の入り口は蜘蛛の巣が張っており窓なんかには所々ヒビが入っている。店の外にまで積まれた分厚い本なんかは全部埃が被っているし文字だって歴史の教科書でも見た事ない字で書かれてあるからはっきり言って何の本かすら分からない。

「俺達が気付かなかっただけで前からあったんじゃないか?」

「無い無い!だって誰も見てないから大丈夫だってこの間アメリア達と一緒にここでダンスしたし…あの時絶対こんな店無かった!間違いない!」

「こんな所でダンスしたのか?」

リュカはちょっと呆れた。

「まぁ良っか…早く家に帰ろ!夜になったら怖いし」

どう見ても怪しい本屋を見なかった事にしてさっさと立ち去ろうとした2人だったが「やぁいらっしゃい」と店から出て来た老人に突然声をかけられてしまったので2人はビクッと驚いた。

「聞こえなかったフリしようぜ」とリュカは言ってレイの肩に手を置いて早く歩くよう押したが「そこのお2人さんこっちにいらっしゃい!ミュージカル教室の鞄持ったそこのキミ達の事だよ!」と老人に笑顔で手招きされてしまった。

「リュ、リュカ…」

「…分かった、分かりました」

リュカは嫌々頷いた。レイは振り返って「どうも〜」と苦笑いしながら軽く会釈した。
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