レオン
一年の三学期。
世那は知らない女を、俺に紹介した。
「あ、ど、どうも……」
自信が無さそうに俯き、遠慮がちにヘラりと笑う女。
誰だよ、この女。
「一応さぁ、レオンにも紹介しとこーって思って」
「……誰だよ、こいつ」
「あっ、えっと、山吹です!山吹、夕香里…」
お前に聞いてんじゃねぇ。
俺は、世那に聞いてんのに。
「簡単に言うと俺の召使いな。別にお前らが関わる事は無いだろうけど、下僕は俺がどんな奴と仲良くしてるか気になるかと思って」
「き、気になってたけど……えっと……」
怯えたように俺を見てくるこの女に心底虫唾が走った。
つか、なんで俺達の中に"女"を入れんだよ。
女なんて要らねーだろうが、どうせお前すぐ捨てんだから。
「ほら、なんかコメント出せよ」
世那はまるで観察するような目で俺を見つめた。
「……宇佐見」
「あっ、よ、よろしくお願いします、宇佐見君……」
機嫌を伺うように話すこの女が邪魔だった。
ていうか、俺達の邪魔だろ、こいつ。
「そんじゃ、そーゆーことだから。じゃあな、レオン」
そう言って、世那はひらひらと俺に手を振った。
この女を連れて。