一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「す、……」
どうしても声にできなくて、眉尻は弱って垂れ下がる。
なんで言えないんだろう?
恋とか、よくわからないことは置いておいて。
私、好きだよ。南のこと。
「……っ、」
自分の感情がわからなくて、困り果てて南を見上げる。
――微かに、南の手の中の缶が凹んだ音がして。
ぴたりと、南の表情が固まった気がした。
「あ――……」
さっきまで余裕そうだった顔色が、困惑に変わる。
私を押さえつけていた手の力が、ゆっくりと緩んでいった。
「わり。やり過ぎた」
南の手が私の頭に移って、ポンとひと撫でしてくる。
こんな風に、気まずそうに謝る南を初めて見た。
「そろそろ休憩終わるよな。先戻っといて。
俺、これ飲んでから行くわ」
南はサイダーの缶を持ち上げて揺らす。
「あっうん!……そうする!」
なんかギクシャクしてしまう。
声のテンションが変に高くなった。
「……じゃっ、あとで!」
ぐるりと背を向けて、ぎこちないまま走り出す。
頬が熱いのは、きっと気のせいだ。