一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
#24 生の感情
「練習再開します!」
宇都さんの声掛けで、レッスンの後半戦が始まる。
なのに私は、まだ南との練習で起きた緊張に囚われたまま――
(うまく体動くかな……。全然集中できてないんだけど)
揺れるホワイトブリーチの髪。
ほのかなシトラスの匂い。
ちょっと意地悪だった南の笑顔。
どうにか頭の中から追いやりたいのに、焼きついたように消えてくれない。
「……千景?」
多分変な顔になっていたのだろう。
隣に立つユウキが、ふと私の顔を見て眉を顰める。
その声も流れ出す音楽もずっと遠く、ふわっとした感覚のまま歌わなくちゃいけなくなった。