一滴ポーション、俺クマちゃん!?
「つうか治さん、そのテディベア…」

「あっ、これ!?えっと、えっとねぇ、これは、これ、あのっ、あのねっ…」

そんなに困ると怪しまれるぞ治。

「めっちゃ可愛いっ!!」

「えっ!?」

えっ!?

か、可愛い?響、お前そんな ぬいぐるみ好きな奴だったっけ?

「いやぁ、俺 最近 学校で皆の推薦で生徒会に入るはめになった挙げ句、副生徒会長になってから 会長補佐とか、その他学校の雑務とか色々やる事 増えちゃって毎日てんてこまいで疲れまくってるから もふもふした物に癒しを感じるようになっちゃってましてぇ…うんたらかんたら……」

「ありゃりゃ、そりゃ大変だねぇ、僕も勤め先で新しい部署の係長になってから色々一から覚える事になって大変だから、響くんの気持ちすっごく分かるよ〜!」

一番出来る奴らの部署で部長してたけど年齢が上がるにつれて仕事量が体力と合わなくて ついに仕事中に寝深きこくようになったから ガラスのハートの治が傷付かないように社長達がやんわり部署 移動させたから、改めて覚えなきゃならない事 増えちゃったんだよな。うちの治って意外と苦労してんだな…。それなのに“どうせ治だし”とか思って いっつも文句言ったりして悪かったよ、治ごめん。明日からは ちょっとだけ優しくするようにするよ。

「響くん、良かったら諗《これ》抱っこしてみるかい?超もふもふだから!」

え"!?

「良いんですか!?わぁ〜、やった〜!!」

ちょ、ちょ、ちょっと待てっ!治のやつテディベアが俺だって事 忘れちゃったわけじゃないだろうな!?

「おい、治…」

小声で治に話しかけた次の瞬間、俺は親友の腕の中に ひしっ と優しく抱きしめられていた。

「うっわぁ〜…!マジでもっふもふぅ〜!癒されるぅ〜るるるぅ〜〜〜!!」

なんなんだ この状況は…。

響は親友だし、休みの日は1日3回は風呂に入るくらい綺麗好きな奴だから石鹸の良い匂いがするし、決して地獄というわけではないのだが天国ってわけでもない。どうしたら良いんだ、俺は?もうバレたって良いから 離してくれ!って あ、暴れちゃおっかな…?そしたら『俺の親友がテディベアなんてありえない!』って嫌われちゃうかな?やだなぁ…俺 男で仲良い友達 響 しか居ないのに…。
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