追放令嬢が可愛い犬を拾ったら実は狼の神獣でした〜なぜか気に入られて国を滅ぼしそうな勢いです〜
「それは違う!たとえ魂がリーリアと同じだとしても、エリスはエリスだ。今生きているのはエリスだろ。俺はエリスだから一緒にいたいと思ったんだ」
「そう、なんだ……。私、自分がリーリアさんだとわかった瞬間、当時の記憶が頭の中に流れ込んできて、驚いたの。リーリアさんは本当にイリオのことを愛していて、イリオもリーリアさんのことを愛していて……でも、自分のことのはずなのに、なんだかちょっと胸がモヤモヤするというかなんというか……」
「もしかして、嫉妬したのか?リーリアに?」

 くすり、とイリオが小さく笑いながらそう言うと、エリスはムッとするがすぐに寂しそうな顔をしてうつむく。

「そうなのかも。私はまだイリオと出会って間もないし、一緒に過ごした時間だってリーリアさんには敵わない。それに、イリオはもしかしたら私にリーリアさんを重ねてるのかもしれないなって思ったら、なんだか胸がモヤモヤして苦しくて」
「それは違う。俺はエリスにリーリアを重ねたりなんかしない。魂が同じだったとしても、リーリアとエリスはそもそもが違いすぎる。何より、エリスは今エリスとして生きているんだろ。自分でもファシウスにそういってたじゃないか」

(そう、私は私として今を生きてる。私は私として、イリオが好き)

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