MR(医薬情報担当者)だって恋します!


 鈴木はどこにいるんだろうと見回すと、壁に寄りかかるようにして半分寝ている彼を発見。腕を揺らす。

「鈴木! ほら、終わったよ。起きて」  
「んあ~、うー。頭痛い。あんた誰?」
「はあ~。ほら目を開けて。鈴木だよ」
「鈴木か~」

 彼はどうやら酒に強くないらしい。

「はいはい。鈴木、どんだけ飲んだのよ? 仕事なんだからセーブしないと」
「酔ってません! そんなに飲んでない!」

 鈴木はちょっと普段より大きな声でそう言い切った。

「酔ってる人はそう言うんだよ。水、ほら、飲んで」

 持ってきたコップを渡す。鈴木は一気にそれを飲んで、むせた。

「ちょっと、加減しなよ」
「うっ」
「え? 何、気分悪いの? 吐く?」

 私は背の高い鈴木を肩にかついでずるずるとトイレへ連れて行った。背中をさする。

「吐いていいよ?」
「大丈夫っ!」
「え?!」

 トイレでまさかの壁ドンだった。きついから壁に体重を預けてるんだろう。なんとも残念な状況だ。
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