MR(医薬情報担当者)だって恋します!


「大丈夫、本当に?」

 この態勢で吐かれたら困ると、ハラハラしながら鈴木を気遣う。

「鈴木~」
「はいはい。吐かないならもう一度水飲んで帰るよ?」

 私が壁ドンから逃げようとした時だった。
 何が起こったのか私は一瞬分からなかった。
 唇に熱く湿った感覚。私は鈴木の唇に唇を塞がれていた。

 さ、酒臭い!

「んん~!」

 どうにか離れようとするが、鈴木はさらに舌を入れてきた。

「ん〜!!」

 ダメだ、鈴木、完全に酔ってる。

 パチン! と鈴木の頬を叩く。彼はやっと唇を離した。

 私のファーストキス……! なんで酔った鈴木に奪われるの~!?

 ショックで呆然となりそうになる頭を振った。
 とにかく放っておく訳にもいかず、私は鈴木にもう一度水を飲ませて、タクシーを拾い、鈴木を乗せた。彼の財布から免許証を探し出して、この住所まで送ってくださいと運転手に言い、私はタクシーを降りようとする。と、鈴木に手を掴まれた。
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