MR(医薬情報担当者)だって恋します!
***
髪型とメイクを変えて以前よりドクターたちに話しかけられることが増えて、とても嬉しい。でも薬の話にはならない。ドクターたちが知りたいのは私自身のことばかりで、薬のことではないのだ。
医局で他のMRたちに混じりドクターと話すとき、以前より話に入れるようになって進歩だとは思う。でも営業にはちゃんとなっているのだろうか。
「考えすぎじゃない? 今野さんもいるし。新人の俺らは俺らのペースでできることをしたらいいんじゃない?」
鈴木にそう言われた。
そうなのかもしれない。今野さんがいるだけで処方はある程度は出る。
でも、そうなら私のいる意味って何だろう。毎日病院で処方をしてくださいと頭を下げて、今野さんに頼まれた用事をこなすだけ。それだけでいいのだろうか?
ドクターと少しずつ話せるようになったからこそ、自分の力で処方を出してもらいたいと欲深くなっている自分がいた。