陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい




「家帰るよ?」


櫂「…うん」





すぐに終わった会話。さっきの、先輩に言われた櫂くんの言葉を思い出す。〝同じ寮に住んでる女の子が可愛くて仕方ない〟〝やっと実りそうって喜んでたから〟


櫂くんがそんなことをあの場で話していたんだと想像して、勝手に顔が赤くなってくるのが分かって両手で覆うと、火照って熱くなっていた。櫂くんは優しいけど、そういうことは私には直接言わない。直接言われたら言われたで恥ずかしいけど、それでも間接的に櫂くんの想いが聞けて嬉しかった。



穏やかに目を閉じる櫂くんを見てから、窓の外の景色を見る。イルミネーションがチラホラとあって、もうすぐクリスマスなんだと、現実味を帯びてきた。




「クリスマスか…」


櫂「誰か過ごす人、決めてんの?」




玲奈に誘えなんて言われたなと考えながら、独り言を呟く。櫂くんには聞こえていないと思っていたけど、すぐ近くで櫂くんの声が聞こえて、視線を窓の外から櫂くんに移す。潤った目で上目遣いをして私を見る櫂くん。




櫂「俺、予定空いてるけど」




上目遣いだし、優しい口調だし、珍しく甘えられているような気がして嬉しくて、自然と口角が上がった。




「私も空いてる、偶然に。イルミネーション…、見に行きたいな」


櫂「じゃあ、予定空けといてよ」


「うんっ」




半分寝ている人との約束なんて、明日には忘れられているかもしれない。それでも、クリスマスの話を二人でできた、この時間が私は嬉しい。両膝をバウンドさせて胸の前で小さくガッツポーズすると、〝その振動、気持ち悪いからやめて〟と、手を握られて止められた。



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