陽キャのイケメンたちは地味で目立たない私に惚れたらしい
「ごめん。つい…」
握られた手は眠たいからか暑くて、力もない。しばらくそのまま車に揺られると、本格的に寝息を立て始めた。私は外のイルミネーションを見ながら、来たるクリスマスイベントのワクワクを止めるのに必死だった。
寮に着くと、動かなくなった櫂くんを善くんと抱えて部屋まで運ぶ。ベッドに寝かせると壁の方を向いて丸まって動かなくなり、お風呂も入らずに寝てしまった。
善「僕より楽しそうだったからな…。今日はこのまま休ませてあげよう」
「うん。そうだね」
善くんはまだまだ元気なようで、キッチンで水をがぶ飲みしている。ただ、何かに疲れて少ししんどそうに肩で息をしているみたい。
「みんな、いっぱい飲んでたみたいだね。楽しそうだった」
善「迎えにきてもらって、ありがとうね。あと、ごめん。櫂、すぐ寝ちゃうから」
「ううん。楽しかったみたいだから、良いんじゃないかな」
椅子の背もたれに上半身を預けて、首を後ろに垂らす善くん。善くんは先輩が言っていた、櫂くんの言葉を聞いていたんだろうか。ふと気になって聞いてみることにした。
「ねぇ、善くん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど…。良いかな?」
善「ん?」
「さっき先輩がね、櫂くんが私の話をしてたって教えてくれて。どんな話だったのかなって気になって…」
善「…知りたい?聞きたい?」
聞いたらいけないような口ぶりで、私を試す善くん。片方の口角だけ上げている。
「聞かない方が良いなら、聞かない」
善「いやー、どうだろ。灯早ちゃんとしては、聞いておいた方が良いんじゃないかな?櫂のギャップが見れるから」
「じゃあ、勿体ぶらないで教えてよ」