偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
榊さんとメッセージを取り合うようになり、やる気がでてきて、
たまに入れていた短期バイトもかなり入るようにしていた。
今までは都合の良いバイトを探して応募していたが、最近は名字を覚えてくれた企業から、特別オファーが届くようになり、そこで働くことが多くなった。
特別オファーは、
企業側が特定の人物にだけオファーできるものらしく、
ありがたく仕事を受けることにしていた。
そこの企業から依頼される仕事は、
本当に簡単な事務作業だったが、
必要とされている気がして嬉しかった。
「秋元さん、ちょっといいかな?」
「はい」
いつも指示をくれる中山さんに話し掛けられた。
ーどうしたんだろう?
中山さんに着いていき、
人があまりいないところに呼ばれた。
「あの…もし短期バイトにこだわりがなければなんだけど、
うちで正社員として働かないかな?」
「…!正社員としてですか?」
「そう。秋元さんの仕事ぶりをみていて、是非うちに来て欲しいと思って。
急で申し訳ないんだけど、
良かったら考えてもらえないかな?」
「…ありがとうございます!
少し検討させていただきたいです。」
「もちろん!
どちらにしても連絡もらえると嬉しいな」
中山さんから名刺を頂き、その場をあとにした。
ーまさかそんな話をもらえるとは。
自分にとってはすごくありがたい話ではある。
でも、また正社員として働けるかな…
嬉しいけど、
不安もありすぐに決断することはできなかった。