偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
「それは、榊さん困っちゃったのかもね…」
久々に百合子と会って、
今までのこと、そして次のデートの話をした。
「やっぱりそうかな?
家の方が楽かなと思ったんだけど、
榊さんの家だと掃除とかもすることになっちゃうし、
なんか外の方が楽だったりしたかな?」
私は発言したときは気付かなかったが、
後から家デートは招待する側はそんなに楽ではないかも?ということに気付いた。
「いや、そうではなくて…」
百合子が何か言いたそうだが、
言いにくそうにしている。
「?」
「うーん、楓に言いづらいけど、
ハッキリ伝えた方がいいよね…
多分家デートでその先のことも考えたんじゃない?」
「その先って?」
百合子はまた言いづらそうにしながら、
「キスの先」と小声で言った。
私はすぐにはわからなかったが、
発言の意味が段々わかるようになり、
顔が赤くなっていくのがわかった。
「わ、私全然考えてなかった」
「うん、多分榊さんも楓が考えていないことわかっていると思うよ。
それで、単純に家デートを提案してくれたんだと思い直して、受け入れたんじゃない?」
ーそうか。
恋愛経験が乏しいから、
男性の家に行くというのがどんなことかわかっていなかった。
しかも、自分から提案するなんて…
と自分の行動を振り返って恥ずかしくなった。
「楓は改めて考えてみて、そういうこと嫌なの?」
「いや、嫌じゃない!
ちょっと想像できてなかっただけで」
「それならいいじゃん!
あと、榊さんは楓が心の準備できるまで待ってくれるんじゃない?」
「そ、そうかな…」
「うん。
とりあえずあまり意識はしすぎず、
一応準備だけはしておけば?」
「じゅ、準備って?」
「可愛い下着を用意したり、
ボディケアをしたり」
「なるほど」
ー明日は金曜日だから、
土曜日まで一応準備する時間はある。
「ありがとう。
そういえば、前言っていた百合子の話って?」