偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています

初デート


ー翌日

榊さんが家まで迎えに来てくれた。

「お待たせしました」

「いや、今来たところだよ。
ご飯作ってくれるってことだったけど、家になにも食材なくて、スーパー寄ってもいい?」

「はい。お願いします」

スーパーに寄って食材を選んで、
車に戻った。

ーなんか新婚みたい。

そんなことを考えていると、
榊さんが「結婚したら、こんな感じなのかな」と呟いた。

「私も同じこと考えていました」

そう発言すると、
少し驚いた顔をした後、
「そっか」と嬉しそうに微笑んでくれた。

榊さんの家に着き、
早速冷蔵庫に食品を入れて、
お昼を作ろうとした。

「あ、さすがにお昼も作ってもらうのは悪いと思って、用意したんだ。
といってもレトルトで申し訳ないんだけど」

榊さんにそう言われて机を確認すると、
美味しそうなカレーが用意されていた。

「美味しそうです!
私が知っているレトルトのカレーとは違う」

「ありがとう。
普段料理する時間がないから、
少し高めでも取り寄せしたりしているんだ」

ーカレーを見ると、
具だくさんでそれぞれ具も大きいし、
とてもレトルトには見えなかった。

全て片付け終わって、
また食事をいただいた。

「!おいしいです」

見た目も美味しそうだったが、
味もしっかり美味しかった。

高級ホテルとかのカレーを食べている気分…

「良かった。と言っても、俺は温めただけだけどね」

そう言って微笑んでくれたが、
いつもこんなおいしいご飯ばかり食べて口が肥えているだろう榊さんに、
自分の手料理が合うか心配になってきた。

少しくらい表情になってきた私を見て、
榊さんが「どうかした?」と心配そうに見てきた。

「いえ、なんでもないです!
美味しいです」

こんなことで悩んでいるのを気付かれたくなく、愛想笑いでごまかし、
カレーを食べ続けた。
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