偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
「嫉妬するよ。
俺楓のこと大好きだから。」
私が茶化すように笑ってしまったのに、
真剣な表情で返してくれて、ドキッとした。
「私も大好きですよ。」
「わかってるよ。
でも昔の楓も一人占めしたかった。」
「これからは…ずっと榊だけです。」
「…そうだね。約束だよ。」
榊さんと目が合って、笑い合いキスをした。
ー幸せだな。
抱き締められながら、そう感じた。
「お風呂入ろうか…ちょっと準備してくるね」
「ありがとうございます。」
気付いたらもう夜で、
明日は榊さんの実家に体調万端で行きたかった私にとってはありがたかった。
お風呂の準備が終わる前に、
パパッと夜ご飯を作ってしまおうと思ったが、
榊さんがレトルトのハンバーグを用意してくれていた。
「今日は疲れているだろうし、
夜ご飯作りは大丈夫だよ。
またレトルトで悪いんだけど、
取り寄せたものだから美味しいと思う。」
「ありがとうございます。」
ー榊さんは優しい。
家事自体はそんなに嫌いではないが、
榊さんの気遣いが嬉しかった。
「「いただきます」」
ハンバーグはとてもおいしく、
こちらも高級店の味がした。
「「ご馳走さまでした」」
榊さんがまた食洗機で片付けてくれて、
その間にお風呂に入らせて貰った。
その後榊さんがお風呂に入り、
あっという間に寝る支度ができた。
「じゃあ…そろそろ寝室に行こうか。」
「はい。」
正直まだいつもの寝る時間よりもかなり早いが、明日のことを考えると早く寝るのはありがたかった。
榊さんの隣に寝て、一緒に布団を掛けた。
「おやすみなさい」
榊さんに声をかけて、目を瞑ろうとした。
「ごめんね、すぐには寝かせてあげられないな…」