矢神さん僕の事誘ってます⁈
次に向かったのは食事場所だ‼︎



木下さんお勧めの食事処があると言う事で、私は付いて行く事になった…



ガヤガヤと賑わう街中を通り、連れて行かれたのは、木下さんが好きなアニメキャラクターがモチーフになったキャラクターカフェだった…



店内に入るとアニメキャラクターに成り切ったコスプレイヤーや、如何にもアニメ好きなロリータファッションに身を包んだ女子達が多くみられる…



「木下さん…ここって…⁇」



アニメキャラクターカフェにはアニメ好きな人達が集まり、私は尻込みしてしまう…



明らかに場違いな自分に思わず顔を引き攣ってしまい、私は引いてしまっているのがつい表に出てしまった…



「ここは僕のお勧めの勇敢戦士魔女マジョリティーちゃんをモチーフにしたキャラクターカフェです」



木下さんは嬉しそうに私に語ってくれたが、私の引き攣った顔はもはや普通に戻せず…木下さんの趣味に全く合わせられない自分に気がつき、複雑な気持ちにな
る…



プロフィールに好きなアニメキャラクターがいると書いてあったが、まさか勇敢戦士魔女マジョリティーちゃんが好きで、まさかここまで熱烈なファンだとは思っていなかった…



「木下さん…私…」


 
そう言おうとした時、魔女マジョリティーちゃんになりきったコスプレイヤーが私と木下さんに近づいてきた⁉︎



「木下さん‼︎また今度一緒にイベントに行きましょうね」



話の内容からするに木下さんの友人で知り合いのようだ…



木下さんとそのコスプレイヤーの人達は、親しそうに数分話した後、「じゃあまたねー」と挨拶をして陽気に去って行った…



「矢神さんすみません。つい話し込んでしまって」



木下さんは申し訳なさそうに謝っているが、私の引いてしまっている心と、引き攣った表情を取り繕うことができない状態になってしまった…



「いえ…」と言って着席したが、私はもうこの場から去りたい気持ちになった…



その後木下さんはずっと自分の好きな魔女マジョリティーちゃんの話をして、1人湧き立って盛り上がっている…



店を出たのは一時間後だったが、私はずっと引き攣った顔を元に戻す事ができなかった…



「この後はどこに行きますか⁇」と不意に聞かれ、もう言うチャンスは今しかないと思った私は、「木下さんごめんなさい…用事を思い出したので帰ります」と一言い残し、私は木下さんに一礼して逃げるようにキャラクターカフェを後にした…



「えっ⁉︎矢神さん…」



後ろから木下さんに声をかけられたけれど、私は後ろを振り返って立ち止まる気には全くなれなかった…



木下さんからはその後も連絡が来たけれど、『ごめんなさい。木下さんと私は合いません』と一言添えて返信を返すと、それ以上はもう連絡が来る事はなかった…
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