矢神さん僕の事誘ってます⁈
その後日尾くんが私を抱きしめる事はなかった…



嫌なわけじゃないのに、慣れていない事だらけでどうしていいのか分からない…日尾くんに嫌われたくない…



5年前の時もそうだった…私は彼に嫌われたくなくて自分を取り繕い、彼の要求も拒まずに受け入れるようにした…



またあの時を繰り返すのかな⁇日尾くんが私の事嫌になっちゃったらどうしよう⁇



日尾くんは料理を食べて少し2人でまったりすると、「じゃあ帰ります」と言って帰り支度を始めた…



私はそんな日尾くんにこのまま帰って欲しくなくて、帰ろうとする日尾くんを呼び止めた…



「待って…ごめんなさい」



気がつくと私は帰ろうとする日尾くんのシャツの裾を咄嗟に掴んだ私は、必死で日尾くんを引き止めていた…



「菜子さん⁇どうしました⁇」



掴んだシャツの裾から手を離すと、私は離した腕を日尾くんの腰にまわした…



所謂私が後ろから日尾くんに抱きついている状態で、日尾くんは少し驚いている



「ごめんなさい…私を嫌いにならないで…」



言っていて涙が出そうになった…



日尾くんの腰に回す手が強くなり、私は下を俯いて泣いていた…



日尾くんが私の腰にまわしている手をそっと優しく重ねた



「僕は菜子さんを嫌いになったりしません…僕の方こそ無理強いしてすみませんでした」



そう言うと日尾くんは振り返って私を抱きしめた…



「僕達はリハビリで付き合い始めたんです‼︎菜子さんには菜子さんのペースがある…無理せずゆっくり付き合いましょう」



日尾くんは私の頭をポンポン撫でると、「今日のところは帰ります」と言って笑顔で帰って行った…



日尾くんはどうしてそんなに優しいのだろう⁇恋のリハビリだと言って私のペースに合わせてくれる日尾くんの気持ちに応えたい…私は本気でそう思った…



そんな私にライバルが訪れ、私達の仲がピンチに陥る事になろうとは、この時の私には予想もしていなかった…
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