地元なじみ。


どのくらい無言で立ちつくしていたのかは分からないけれど、近くにいた男子の賑やかな声で我に返った。

何も言葉が出てこない。
そのままくるりと背中を向け、のんちゃんの隣の席へ座る。

この真後ろに早川くんがいる……
今どこを見ているかも分からないけれど、確実に後ろにいる。
そんな状況に色々な意味でドキドキしてしまう。

早川くんたちがボーリングの靴を取りに行ったと思われるところで、のんちゃんが口を開いた。

「あかり……」
「はは……まさか早川くん……会うなんてね」

動揺や混乱や迷い……色々な気持ちが湧き上がってくるのを隠して席に戻ったつもりだったけれど、のんちゃんには全てお見通しのようで。
すごく心配そうな顔をしてくれている。

「大丈夫?」
「うん、驚いたけどね」
「チーム変わってもらって移動しようか?」
「大丈夫だよ、ありがと。のんちゃんに気遣わせちゃってごめんね」

今はせっかくクラスのみんなで来ている時だし、気にせず楽しく過ごさなきゃ。


けれど、背中が熱くて、重い……
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