地元なじみ。

時刻はお昼すぎ。
今日の午前の練習が終わった。
うちの中学校はジャージ通学禁止なので、練習後も制服にちゃんと着替える。
汗もかいているし、めんどくさいなとも思うけれど、中学生になったって実感できる制服が私は好き。
柑橘系の制汗剤をシューっとかけ、いい香りに包まれ満足して校舎の外に出る。

バスケ部の友達と校門に向かって歩いている途中、私たちとは反対に校門から入ってくる集団がいた。
他校の人たちかな、なんて思いながらも、集団からは顔をそらして友達の方を見て話して歩く。
すると、すれ違いざまに肩を叩かれた。

「え、なんで……」

肩を叩かれて振り向くと、その相手は早川くんだった。
一気に心拍数があがる。

「練習試合。男子から聞いてない?」
「知らなかった、うち割と男女別だから」
「ふーん」

じゃ、と言って早川くんは他の人たちと一緒に校舎の方へ行ってしまった。
相変わらずの短い会話。けれど、嬉しすぎてドキドキして、顔がにやけてしまう。
何より……私がバスケ部だって知っていてくれたことが嬉しい。

< 25 / 92 >

この作品をシェア

pagetop