人生の岐路に立つとき

第一章 幸助の話-20

※本作は 文芸社より2026年7月に書籍化 されます。
応援してくださる皆さまのおかげです。ありがとうございます。

30歳のとき、僕の人生は音を立てて崩れた。
母のくも膜下出血による介護、うつ、解雇、転職失敗。
どれかひとつでも重いのに、一度に全部が襲ってきた。

それでも――
毎日「1日20分だけ」書くことを続けた。

この作品は、
人生のどん底に落ちた男が、
どうやってもう一度立ち上がったのかという、
“再生の記録” です。

読んでくださるあなたの人生が、
少しでも軽くなるなら、それ以上の幸せはありません。


そして幸助は、本を書くという、壮大な「夢」を叶えようと本気で思い始めるようになった。ただ、深夜にかかるような残業続きだった。本当に寝る間がないくらいに忙しいのだ。そんな中、幸助はとりあえず、毎日「二十分だけ」執筆するという目標を掲げ、実際に小説を書き始めた。

幸助は、もし本気で作家を目指すのであれば、まずはサラリーマンとして働きながら、作家としての力を少しずつ磨いていく方が、結果的には成功しやすいのではないかと考えた。

その理由は、過去の経験にある。幸助は一度、転職に失敗し、一か月ほど無職であった。基本的には自堕落な日々を送っていた訳だが、それでも何とか収入を得ようと、ゲーム配信やブログの更新に力を入れていた。しかし、結果として何ひとつ実を結ぶことはなかった。

時間だけはたっぷりあった。けれど、短期間で成果を出すことの難しさを、この時に痛感した。最低でも半年は継続しなければ、何かしらの結果は見えてこない――そう強く感じた。

だからこそ幸助は、まずは会社員として安定した生活基盤を築きながら、時間をかけて作家としての道を歩もうと決めた。もちろん、実力さえあれば、いきなり勝負をかけて成功する可能性もあるのかもしれない。だが、人生はそんなに甘いものではない。それは、これまで会社員として生きてきた中で、骨身に染みて痛感していることだった。

だからこそ、幸助は「毎日の二十分の執筆活動」を続けることにした。その積み重ねが、いつか自分の「夢」へと繋がる——そう信じ、毎日辛いなかでも、夢を諦めなかった。

人生を根本から変える力を持つのは「仕事」だ。時間が足りないのも、お金に困るのも、心が沈んでしまうのも――—考えてみると、すべて「仕事」に起因していた。結婚しているかどうかは、もはや関係ないのかもしれない。幸助にとっては「仕事」こそが人生の全てだった。

 しかし、その「仕事」を変えることは、実際にはとても難しいことだ。幸助は一度、仕事——いや、人生そのものを変えようと、転職に踏み切った。結果は、ご存じのとおり惨敗だった。その経験が、仕事を変えることへの恐れを一時的に植えつけた。

それでも幸助は、読書を通じて「賢い自分」を手に入れ、少しずつ自信を取り戻していった。そして、他人からは無謀と見られるような「夢」の実現を、何としても果たしたいと心から願うようになった。

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