受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~

静かな早朝ロビーで、恋は始まった

 早朝の会社のロビーは、
 昼間とはまるで別の場所みたいに静かだった。

 高い天井まで届くガラス張りの壁に、
 外の淡い朝の光がゆっくりと広がっていく。

 磨かれた床は、まだ誰の足音も知らないまま、
 ひんやりと光を映していた。
 出社する社員の姿は、ほとんどない。

 遠くでエレベーターの到着を知らせる
 電子音が一度だけ鳴り、すぐに消える。
 それ以外は、空調の低い音と、
 静かな時間だけが流れていた。

 ロビーの中央で、若い清掃員が一人、
 モップを動かしている。
 規則正しく、無駄のない動き。

 誰に見られているわけでもないのに、
 丁寧に、床の隅まで気を配っていた。
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