受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~

「俺が看る」その一言の重さ

 それからしばらくした日、
 大手銀行との打ち合わせに、
 西条と同行する事になった。

 その前日の午後、
 秘書課のフロアはいつもより静かだった。
 明日の銀行との打ち合わせ資料を、
 私は自分のデスクで黙々と確認していた。

 数字の整合性。
 過去の融資条件。
 相手行の担当者の異動履歴。

 秘書として、
 そして元銀行員として、
 失敗は許されない案件だ。

 「……よし」

 一通り確認を終えて、
 深く息を吐いたときだった。

 ――少し、頭が重い。

 肩のあたりが、妙にだるい。
 でも、気のせいだと思うことにした。
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