受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~
 ――その夜のことは、
 正直、あまりよく覚えていない。

 ただ、ただ、甘い波に身を委ねているようだった。

 気がついたときには、
 カーテンの隙間から、朝の光が差し込んでいた。

 目を開けると、
 いつの間にか、私は西条の胸の中にいて。
 規則正しい呼吸と、
 確かな温もりだけが、そこにあった。

 昨夜の出来事が、夢じゃなかったと、
 静かに理解する。

 胸の奥が、じんわりと熱くなった。
< 57 / 59 >

この作品をシェア

pagetop