オンラインゲーム『ラピスラズリ』
「狩りに行くか?」
「はい」
パーティーを組み。
私はボイス設定をオフにせず。
「相談してもいいですか?」
「うおっ。久々に声聞いた。てか、忘れてたぞ。そのキャラクターだしな。まぁ。好きに語れ。応えられるか分からんし。」
狩場に転送し、戦闘を自動設定にして。
「ギルドって何?」
「仲間だな。」
「フレンドは何?」
「友達だ。」
「ギルド違えば、遊んではダメ?」
「いや、ゲームだからな。まぁ、カプリチオと仲の良いアジュールのギルド加入は反対者が数名居たのは事実。」
「え?あぁ……大手対抗ギルドだからか。内情の敵情視察とか、スパイだと思うよね。」
「まぁな。けど、誘ったの俺だし。ねじ伏せるのもギルマスの役目。それでも乱れるなら、どちらかを追放だな。」
「その時は抜けるよ。」
「ふ。そうしてもらうか。楽でいい。……アジュール、カプリチオとは恋愛関係なのか?」
「違うよ。前も言ったでしょ。私よりギルド優先なんだから。」
「くくっ。主婦設定はどうした。」
「今更じゃない?もういいよ……もう、駄目だから。」
思わず涙腺が緩む。
鼻を啜って。
「おい、マジ泣きかよ。あぁ、もう。俺が悪いのか。カプリチオにも言ってやるから。泣くな!」
「違う。……スンッ……もう、長くないの。」
「え……」
「私、病院でゲームしてるんだ。彼に言わないで。お願い。」
涙が止まらない。
鼻を何度も啜り。
「好きだけど、無理。だからギルドに入らなかった。本当はいろんな人と仲良くなりたかった。けど……ごめんなさい。言わずに去りたかった。限界。これはゲームだから、楽しく遊びたい。」
「そうだな、これはゲームだから。楽しく遊ぼうぜ。……アジュール、言わずに去るのはやめろ。俺達には言わなくていい。けど、カプリチオには話せ。後悔するぞ。」
パーティー転送され、着いたのは火属性の町ブレイジング。
「タイミングよく町の時間が夜になっている。来いよ。この火属性の町だけに存在する酒を飲もう。そして宿に泊まれ。占い機能で未来を予測してくれるぞ。楽しんでいけ。」
ぽこぽんさんの呼びかけで、ギルメンの招集があり。
ログインのある人、なかった人にも外部チャット機能があるアプリを介して続々と人が集まる。
これはゲーム。オンラインゲーム。
ギルドという集まった仲間。
ギルドメンバー全体のチャットは会話で溢れ。
まるで、本当の飲み会のように。
私は病室でお茶を飲んだ。
二度と味わえない燃える炎のように湧き上がる感情。